第318話について

第318話 呼ばわる声


連載時にあった下注を転記します。
※デウス:キリシタンのことばで「神」。 
※第317話に続く今回の話は、当時日本にいた宣教師から本国への報告書を手掛かりにしている。『十六・十七世紀イエズス会日本報告集』第2期3巻(松田毅一訳 1997 同朋舎出版)。

戦国末期に見られた外国との関係について、支倉常長が華やかさと悲劇性ゆえにクローズアップされてくる一方、国内のキリスト教史において重要で、同時に資料が足りないのが後藤寿庵です。

いまのところ、一番読みやすくて値段も手ごろなのが、これまで何回か紹介している『伊達政宗と慶長遣欧使節』佐々木徹 2019 国宝大崎八幡宮 仙台・江戸学叢書 です。800円プラス税。
仙台市内だと仙台市博物館や金港堂さんほか本屋さんにあります。

これから出る本としては、同じく佐々木徹さんの歴史文化ライブラリー 『慶長遣欧使節 – 伊達政宗が夢見た国際外交』。吉川弘文館からで本体価格1800円。
多分これが今後の底本になるのでは。

政宗は寿庵を特別扱いにして、心の中での信仰は許そうとしていたようですが、それを許さなかったのが、茂庭綱元などの対キリシタン強硬派であり、反対側にいる日本に隠れ潜む宣教師でした。
寿庵は信仰と、同輩、領民、信者、政宗への気持ちの中で揺れに揺れることになります。